エッセイ

医者冥利につきる?

6月15日、むし暑さと強行スケジュールでばて気味です。そんなスケジュールの中、ゆうべおひとりを看取りました。


「どんなに忙しくてもあなたが最優先ですよ。心配しないで下さい。よくがんばってきましたね。今夜は安心してよく休んで下さい。」と。
私は危篤に近いがんの68才の男性患者さんの耳元で伝えました。
いつも細やかな心遣いをしてくださるその方が、かすかな声でしゃべり始めました。
「先生、忙しいからお体に気をつけて下さいよ。」
そのお言葉で私の心に錨(いかり)をおろされたような気持ちになった。
(浮き足たたず、地に足をつけよ、と言われた気がした。)
その方は2時間後に静かにお亡くなりになった。
危篤の患者から心配されるなんて、何という不謹慎な、そしてなんと医者冥利につきることだろうか。


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