お手紙

感想 「まけない!」講演会~みんなでつながって~ 

午前の福島県青少年会館、午後の福島市音楽堂の両方の講演会に夫と共に参加させていただきました。
震災で家族を失い、御自分一人が残された哀しみの中、今回の講演会に足を運んでくれた一人の御婦人の為、シンガーの小林啓子さんが歌を捧げてくださることから始まった講演会。


谷川俊太郎さんの「生きる」を朗読してくださる内藤先生の口から、
「死ぬ力」もとても大切、生きる力同様、死ぬ力が無いとちゃんと死ねません」と。
その『力』の存在を午後の講演会でみつけました。
原発もガンの告知も、まずはきちんと状況の把握、自分自身の身体の状態を正しく知ること・知らせること。
そのうえで、自ら考え、自分の意思で選ぶことが大切です。
知らなければ、自分の未来を選べず、それは未来を閉ざされることになる。
そうして一生懸命生きることが、ちゃんと死ねる力となる。
コーディネーター役の内藤先生を中心に、小林啓子さん、永六輔さん、鎌田實先生が、それぞれバトンを継ぎながら見事に~つながった~お話でした。
選んだ答えに、「これが正解です」は無いけれど、年齢、人生観、その人が来し方の哲学によって、選ぶ自由と享受する覚悟を問われた思いがしました。
震災と津波と原発に傷めつけられた東北の皆さんの心を掬いあげるような、小林啓子さんの「アメイジング・グレース」の響きに、会場全体が呼応し、魂がふるえるようなひと時を共感できたことに感謝しています。
鎌田實先生の「100%のうち、1%だけでいいから、誰かのために力を遣う。それが生きる意味、活力になるんですよ。」の言葉で締めくくられ、
「さあ、今日いただいた種、渡されたバトンをどう蒔こうか、どう渡していこうか・・・」
と考えながら往復500キロの甲斐がある一日でした。