講演報告

2012年8月7日 京都 おてつぎ文化講座

8月4日(土)に京都知恩院で開催された「おてつぎ文化講座」の開催報告、参加者の感想文です。


広島県三原市に住む私と、広島市に住む娘と2人で、ワクワクドキドキしながら早朝の新幹線に飛び乗って佛教大学四条センターに向かいました。

「最高に幸せな生き方と死の迎え方~在宅ホスピス医からのメッセージ~」と題しての、お話しでしたが内藤先生の言葉の一言一言に魂を揺さぶられ、生きるということについて深く考えさせられました。

 会場の多くは70歳位の方々でしょうか…「臨床的にお年寄りは長く生きたいと思っていません。元気で人の役に立って苦しまずに死にたいのです」と言う先生の言葉に会場の殆んどの方が頷かれていました。最期の10年は人間は人の手を借りないと生きていけないので、なるべくその期間を短くして、自分でトイレに行き、寝たきり時間を少なく生きたいと思うのが当然ですが、そのためには、以下の事が大切だと説かれました。
①骨を丈夫に
②血管を丈夫に
③内臓を丈夫に(特に消化器)
④仲間力(最低3人の仲間・命の仲間)
⑤勇気を持つ
⑥死生観を持つ

食べなければ生きていけないし、命のバトンを次の世代に渡す為には、仲間力と勇気が必要となります。そして末期の患者であろうと人間は命の輝きを取り戻す瞬間があります。体は衰えるけれど命のエネルギーは決して衰えない…。私達と同じように燃え盛り生きようとしています。そして、最期に「ありがとう」「さよなら」と言える…それは残る人へのお礼の言葉であると言うことを痛感しました。

私自身8年前に胃がんで最愛の夫を失いました。辛い闘病生活の末に亡くなった夫に、もっと違うやり方があったのではと自責の念で苦しみましたが、もし、あの時、傍らに、内藤先生がいらっしゃたら私は迷うことなく内藤先生に全てを委ねたでしょう。痛みがなければ人間は希望が持てます。痛みを取って、最期のその日まで家族と向き合い「ありがとう」「さよなら」が出来る…痛みを緩和してもらって最期まで人間らしく行き抜くその姿は、その人を支える家族に悲しみだけでなく勇気を与えてくれるはずです。

井上ひさしさんの作られた釜石小学校の校歌「生き生き生きる。ひとりで立って真っ直ぐ生きる……」は心揺さぶられました。そして絵本作家の内田麟太郎さんが苦しい日々の中、過ちを犯そうとした時のこと「りんちゃん、かわいい…」と母の声がして我に返ったというお話しは衝撃的でした。

内藤先生のいろいろなお話しの中で命のバトンを次にどう渡すか、そのためには、どう生き抜くかが最も大切だと痛感しました。悩んでも楽しんでも1日は過ぎていくなら楽しく生きた方がいいに決まっています。嬉しい時は「感謝します」悲しい時こそ「ありがとう」と心で思うだけではなく言葉にして発すれば、人生はきっと変ると思うし豊かになると思います。その人が発する言葉で、その人の運も決まって来るように思えてなりません。人生の最期を迎える時、心から「ありがとう」と言える人間になりたいと痛感した1日でした。なぜだか優しい気持で会場を後にしました。講演会に参加された方々すべての皆様の明日が幸せな日でありますように……。内藤いづみ先生、ありがとうございました。

広島県三原市 岩本由美さんより



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