講演のお知らせ

ホスピス講演会報告 2010年9月18日 札幌

100924_03.jpg9月18日に札幌にて、ばらのおうち文庫さん、花すまいるさんの共催で講演を行いました。花すまいるのわたなべさんからの開催報告です。


美しい秋空が輝く札幌に内藤いづみ先生をお迎えすることができ、みなさまとあたたかなご縁を結ぶ日となりました。
この日をどんなに待っていたことでしょう。まだお会いしたことのない内藤いづみ先生にやっと会うことができるのです。
いづみ先生とのご縁を頂いたのは、ばらのおうち文庫の高橋洋子さんとの出逢いがあったからこそです。そして、高橋さんとの出会いは、昨年の3月14日偶然にも私の母の命日に、ばらのおうち文庫主催の柳田邦男さんの講演会に行くことができたから。そして、そこに出逢えたのも、私が大人のための絵本の読み聞かせを図書館でしていたから。
こうしてたどっていくと、どのひとつが欠けていても、実現できないことでした。ほんとうに不思議で、ありがたく貴重なつながりを感じています。
こんなふうに、ひとつひとつのご縁がつながって、ひとりひとりの人生があるのですね。そのことを、しみじみと感じています。今の自分があることを、どんどんさかのぼってみると、ほんとうにすべてが、ご縁とつながりによるもの…。
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いづみ先生の講演会の準備をさせて頂くことは、自分の人生をより深く考えることとなりました。
今、いづみ先生に出逢えたことに、心より感謝の気持ちでいっぱいです。
いのちは限りある使える時間、だから一瞬一瞬を大切にしたい…
ご縁とつながりをたいせつにしたいと、とより強く、深く思うようになりました。
同居しているすっかり耳の遠くなった80歳の父は、私の声は小さくて聞きづらいらしく、3回言わないと聞こえないと言うのですが、いづみ先生のCDは、とってもいいお声でお話もとてもうまくて聞き取りやすいと絶賛し、いづみ先生のCDを聴くのが、父とのたのしい日課にもなりました。
でも、とにかくひとりでも多くの方に声を掛けよう、ご縁をつなごう、という気持ちがぐんと膨らみました。
患者さんを置いて、はるばる山梨から札幌に来てくださるのですから、たくさんの方と、いづみ先生のお話を聴けたらいいなぁ、と願いました。
それから、私の手紙大作戦が始まりました。最初はまわりのお友だち、知り合いに、お手紙を書いてお知らせしました。そして、その輪はどんどん広がって、年賀状だけやり取りしている友人にもお手紙を出しました。
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それはいづみ先生とさわこさんの「しあわせの13粒」に出てくる項目のひとつにもある「長いこと会っていない友人に 会う約束をする」の実践ともなりました。
「また会おうね!という約束を守っていますか。大切な友人とは がんばって会いましょう」年賀状には、毎年「また会いましょうね。」と書きながら、その約束を果たせていない友人がたくさんいたのです。
お手紙には「過去も現在も未来もわかってくれる友人は、かけがえのない宝物」という、いづみ先生の本にある言葉も添えました。
お顔を思い浮かべながらお手紙を書くという時間は、私にとってかけがえのない時間となりました。
今、内藤いづみ先生とみなさまと過ごせたすばらしい二日間のことを思うとき、ほんとうに不思議な流れのなかで、目に見えない力に応援されていることをいつも感じていました。
講演会の演目は「命の縁~えにしをつなげる」でしたが、正に、講演会に集まって下さった方々、お手紙を出して何年振りにお会いした友人、子どもたちの学校の先生たち…とのえにしを深く感じました。
そして、会場に集まったみなさま、いづみ先生のお話を時に笑いながら、時に涙で聴いておられました。
6月に交通事故で83歳のお父様を亡くされたばかりの友人は、講演会でまつおかさわこさんが朗読してくださった「泣きすぎてはいけない」の詩を聴きながら、号泣してしまった、と話していました。
そして、笑顔になることに罪悪感を感じていた自分に気づき、天国のお父さんのためにも笑顔でいるね、と明るい声で後日電話がありました。
私も舞台の袖で、彼女のお父様のこと、彼女を思って同じ時、涙が溢れていたのですが、いづみ先生の講演会で、彼女は、悲しみから立ち直るきっかけを得たんだ、ということに深く感動しています。
あたたかな安心の医療の輪、人と人とのつながりが結ばれ、新たなネットワークが確実に広がることを祈ります。
いづみ先生、さわこさん、出逢ったみなさまに感謝の気持ちでいっぱいです。
みんなの笑顔が心からのよろこびです。ありがとうございました。
いづみ先生、来年も、札幌での再会を心よりたのしみにしています。
花すまいる
わたなべ ちえこ
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この絵はまつおかさんが講演後に書いてくれたものです。