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人口減少時代の地域医療を考える

長野日報2021年6月28日より

諏訪で県国保地域医療学会

県内の国民健康保険直営診療施設の医療機関や市町村でつくる県国保地域医療推進協議会などは27日、第65回県国保地域医療学会を諏訪市のRAKO華乃井ホテルで開いた。「人口減少時代の地域医療を考える」をメインテーマに特別講演やパネルディスカッションなどを行い、少子高齢化が進む中で地域住民のニーズに応える保険、医療、福祉、介護を考えた。

毎年、県内各地を会場に開いている学会で、今回は昨年の予定を新型コロナウィルス感染拡大の影響で今年に延期した。
感染防止策を講じ、従来は2日間の日程を1日に短縮したほか、初のオンライン参加を取り入れた。
会場とオンライン合わせて関係者約150人が参加。安東親男学会長(茅野市国保北山診療所所長)はあいさつで「新型コロナウィルス感染問題によって、今後の地域医療の形を変えていく可能性もあると考えている」と述べた。
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特別講演では、がん患者や高齢者に寄り添う在宅ホスピスケアに取り組むふじ内科クリニック(甲府市)院長の内藤いづみさんが「『離・黙・不触』の試練をこえた私たちのケアの未来は?」と題して語った。
人間をつくる要素として体、心、社会性(絆)、スピリチュアルの四つを挙げ、「新型コロナを終息するために、絆を無視している。今こそ医療、福祉の中で社会的絆をもう一度どうやって支えていくかを考えてください」と呼び掛けた。

パネルディスカッションでは小県郡長和町の羽田健一郎町長、町立辰野病院の今服孝枝事務長ら5人をパネリストに、メインテーマと同じテーマで意見交換。13題の研究発表もあり、看護師や社会福祉士、医師らが「病棟看護」「退院支援」などについて事例を報告した。