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末期がん患者みとる在宅ホスピス医

091224_02.jpg甲府市の医師、内藤いづみさん(53)は、約200人の末期がん患者をみとってきたベテラン在宅ホスピス医だ。内藤さんは「死を前にした患者に、突然幸せを感じる瞬間が訪れることがある」と話す。


 
 多くの人に納得いく最期を提供してきた内藤さんに、1年の終わりを幸せな気持ちで過ごせる「魔法の言葉」を教えてもらった。
 内藤さんは旧六郷町(現・市川三郷町)の出身。福島県立医大を卒業し、86年には英国で、末期がんなどの患者に安らかな最期を迎えてもらうための医療であるホスピスを学んだ。92年に山梨ホスピス研究会を設立。95年に甲府市緑が丘1に「ふじ内科クリニック」を開業し、県内のホスピス医療の第一人者として活躍している。
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 余命が限られた人たちを20年以上酪てきた内藤さんは「患者さんが突然、子供のようなピュアな表情になり、目が透き通る瞬間がある。そういう時に患者さんは必ず『ありがとう』という言葉を口にします」と話す。そして、そこに人間が「幸せになるヒント」が隠されているという。
 今年の夏にみとった60代後半の男性は、末期がんで入退院を繰り返していたが、自宅で
最期を迎えたいと内藤さんの診察を受けるようになった。男性は週2回ほど通院し、内藤さんはモルヒネなどを使った痛みの緩和やカウンセリングを続けた。
 自宅での生活の中で男性はある日、看病を続けてきた娘に「ありがとう」と語りかけた。「おれは助かったよ。ずっと家にいられたんだから。もうさよならかもしれないな」。その後、一日に何度も「ありがとう」という言葉を口にした。10日後、男性は亡くなった。安らかな顔だったという。
 「『ありがとう』は魔法の言葉。患者さんがこの言葉を発した瞬間、舞台が変わるように突然、自分が恵まれていたこと、人生を支えてくれた人がいたことを思い出すのです」と内藤さんは言う。そこで内藤さんは、人間が日常生活の中で本当の幸せを感じられるようになるための三つの方法を提唱する。
 ①「ありがとう」と言う癖をつける
 ②夜眠る前にその日の幸せだったことを五つ思い出し、一つ一つを声に出して「ありがとう」と言う
 ③人に丁寧に接するだ。「喫茶店で注文する時には『コーヒーをお願いします』と言い、出されれば『ありがとう』と言う。これだけでいいのです」
 内藤さんは「往診や講演会で高齢者に会うと『さみしい』という人が多いのに驚きます」とも言う。多くの高齢者が家族の中で居場所がないと感じている。忙しさから、わずかな言葉もかけてあげられない家族の余裕のなさが原因とみる。
 「『ありがとう。いてくれてうれしいよ』。
そう語りかけるだけで相手は救われるし、自分も他人と比べることなく自身の人生を尊重
できるようになります。安らかな気持ちで今を大切に生きることが大切。『ありがとう』と自然に言えれば、もうそれで幸せを手にしているんです」
2009年12月18日 毎日新聞より抜粋


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