お野菜が来ました

甲府盆地の南の郊外。去年の今頃、大病院からやっと退院してきたがん末期の男性とご縁があった。
残念ながら家ですごす時間はあまり残されていなかった。

あまりに短い余命を奥さんは受け入れるのが難しいようだった。
しかし、頼りになる娘たちや身内に囲まれて本人は嬉しそうだった。
もう少し、早く帰ってこれたら、と私達在宅ケアチームは感じた。
名残惜しい別れだった。
それから一年。
大切に作った野菜や地元名産の甘々娘コーンをたくさん持って軽トラで会いに来てくれた。
先生に、ずっと会いたかった、そう言ってくださった奥さんの目は潤んでいた。
一年は早い。でも再会で生まれるこれからの一年はゆっくりとすぎるのだろうか？