お手紙

たきのさん、ありがとうございます。

冊子「幸せな思い出」が5月6日の毎日新聞で紹介されました。記者たきの様がWEB版記事をご自身のフェイスブックで紹介してくれました。

連休中だから夕刊はないと思っていたら(笑)、夕刊は届きました。
本日の毎日新聞夕刊「人・模・様」欄に、甲府市のホスピス医、内藤いづみ先生のことを書きました。先輩の萩尾信也記者が長く付き合っている先生ですが、最近、私が「看取り」現場の取材をしているので、私のほうがよく会っているみたいです。今回は、先生がつくった小冊子について書きました。

 「幸せな思い出 優しさと強さを取り戻すために」というタイトル。詳しくは記事を読んでいただければ。先生がみとりにかかわり、患者やその家族から学んだことを、ちょっとだけつづったものです。
最近、先生自身、親友の死や身内の病気を体験して、今まで以上に深く、いろいろなことを考えたのでしょう。心を平穏にして日々を生きていくために自ら実践している8カ条もつけたりしています。

 ぱらぱらとめくって、あっという間に、読めます。5分もかからないでしょう。でも、いろいろ悩みを抱えて読めば、読み返し読み返し、数日とか、一週間とかかかるのかもしれません。やさしい言葉と、その奥にある知恵のようなものを触れます。

 これ、先生、緩和医療にかかっている人だけじゃなくて、ふつうのOLさんとかも、読んだから心が軽くなる本かもしれません!
 
 写真を撮らせてもらうために、新宿の伊勢丹前の追分だんごでお茶したあと、私がそう言ったら、先生は嬉しそうな顔をしていました。そして、冗談めかしてこう言いました。

「この本、薄いけど、濃いのよ!」

 1部100円でわけてもらって、その費用は、半分自腹で、全国を講演して回るための資金に充てるらしいです。そうそう先生の講演は、聞くと元気になりますよ。

 100円ですから、郵送費もかかるので1部っていうわけにもいきませんから、ある程度まとまった数をお願いしたい、とか。ほしい方は、部数と住所、自分の電話番号を書いて、ファックスで申し込むそうです。
 055―252-4811 です。

記事はこちらから

 最後に、先生が5年前に出した「いのちの歳時記 -在宅ホスピス医の宝石箱」から、私が気に入った文章を書き残します。
この本、あいうえお順に、「あ」から「ん」まで、その文字から始まる短いエッセーが美しい写真と一緒に載っている手のひらにのっけられる小さな本です。これも、亡くなった患者の残した言葉の本です。最初の段落が患者の言葉、あとの段落は先生の思いです、たぶん。

【な】
何のためなの? この点滴は?
もしいのちを少し延ばすためだったらもういらない。
神様から頂いた寿命を十分生きさせてもらいましたから。
ありがとう。

何のためなの? この点滴は?
乳がんが進行した70歳の女性。
食べる量も減っていった。
私たちは乾きを癒すために、少しだけ点滴を入れた。
段々と本人はそれを嫌がるようになった。

【み】
みんなで私のいのちの最期を囲んでほしいの。
できれば家族に・
無理だったら、縁のある人たちでももちろんありがたい。
誰かに「ありがとう」って言いたい。

みんなで私の最期を――。
自分の思う通りに生きてきた46歳の女性。
人生に後悔はない。でも、一番怖いのは孤独。
そばに誰か居てほしい。ひとりぼっちは嫌。
最期まで我儘でごめんなさい。

【ん】
んーと幸せ!

「んーと幸せ! んーと んーと、幸せ、ありがとう!」
と何度でも言ってみよう。どんどん幸せが大きくなっていくから。


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