ホスピス記事

看取りをやりきった家族の顔には安堵の微笑みが

去年の7月から関わってきた83歳の男性が安らかに昇天なさいました。


病院で退院前にお顔を見た時、本人も医療者も何だかあきらめきっていました。
食道癌の末期。誰もが恐ろしい顛末を想像していたのかもしれません。
息子さん夫婦の決意のもと家に戻り、訪問看護師、デイケア、ショートステイと往診を組み入れ、何より命に向かい合う人たちのケアでその方のいのちは輝きをとりもどしたのです。
亡くなる二日前まで口から食べました。
薬も点滴も命に寄り添う形になりました。
穏やかな最期の時間を家族が見守り、ふっと息を引き取りました。
家族は本当によく寄り添ってくださいました。
悔いない看取りは一日にしてならず。
みんなの支えと家族の学びと差し出すケアの手が看取りをやりとげたのです。