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在宅ケアで自分らしく生きる

真岡新聞2017年2月10日発行号より
芳賀郡市医師会主催の真岡市民講座「いのちに囲まれて生きていく―在宅ホスピス医からのメッセージ―」が1月22日、市民会館で開催され、在宅ホスピス医の内藤いづみ院長(山梨県甲府市ふじ内科クリニック)が講話を行った。

内藤医師は福島県立医科大卒。東京女子医科大勤務などを経て、イギリスで研修しホスピス運動の創始者シシーリーソンダースに師事した。平成7年ふじ内科クリニックを開業し、本邦における在宅ホスピス医の草分け的存在として活躍している。
 在宅ホスピスは、末期がんなどの患者が最期の時間を有意義に過ごすために、医師や看護師が心身の苦痛を和らげ、家族らが協力し自宅でケアを行う。
 内藤医師は、イギリス研修でのホスピスの紹介や甲府市で実際に携わった在宅ケアの事例を挙げたほか、急速に進行する高齢化社会により「病院は機能が変わり、検査や治療する場所になった。これからは行政・医療の現場・市民が歩調を合わせて取り組み、患者自身も自分を生かすところを探さなければならない」などと話した。
また「人が生まれる時も、最期を迎える時も人の手が必要。介護を受ける人も、あたたかい手を見つけたら握って離さないで」と呼びかけた。
 ワークショップでは、心身のストレスを緩和する「キャパシター技法」を実演し、会場の参加者も身体のツボを押すなどでリラックス方法を学んだ。
 同医師会は、在宅医療連携拠点整備促進事業を2年間担い、真岡市とも連携し昨年4月から毎月、医療・介護職など多種職向けの研修会を開催している。
今回は市民公開講座として215人(一般111人、医療などの関係者104人)が参加した。
 平成29年度からは真岡市が運営主体となり事業を継続していく予定。